Palworldの開発元Pocketpairは、任天堂とポケモン会社との特許紛争に伴う法的圧力によりゲームプレイ変更を実施したことを明らかにしました。
Palworldが爆発的ヒットを記録した背景
今年初めにSteamで30ドル、Game PassでDay1リリースされたPalworldは、各プラットフォームで記録を塗り替えました。この急成長について溝部拓郎CEOは「予期せぬ収益の急増に対処するのに苦労した」と率直に認めています。この勢いに乗り、Pocketpairはソニーと提携して「Palworldエンターテインメント」を設立し、PS5版リリースを含むIP展開を進めました。
しかし爆発的な人気と共にポケモンとの類似性を指摘する声が噴出。興味深いことに任天堂は著作権ではなく特許権侵害訴訟を選択し、争われている特許1件あたり約328万4600円の損害賠償と販売差し止めを求めています。
特許紛争の詳細
昨年11月、Pocketpairは「ポケモン LEGENDS アルセウス」の捕獲システムに類似したゲームメカニックに関連する3つの日本特許が争点となっていることを認めました。特に「Pal Sphere」と呼ばれるPalworldの捕獲機能はポケモンのシステムと酷似しています。
最近実施されたゲームプレイ変更点
数ヶ月にわたる憶測の末、Pocketpairは以下のパッチが法的懸念に対応したものだと確認しました:
- 2024年11月のv0.3.11パッチ:投げたボールによる動的召喚から静的召喚へ変更
- v0.5.5パッチ:パルの滑空能力を専用装備に制限
スタジオはこれらを「将来的な壊滅的なゲームプレイ制限を回避するための必要最小限の妥協」と説明し、引き続き特許の有効性に異議を唱えていく方針です。
開発元の公式声明
「法的手続き中のご寛容に心から感謝します...これらの特許の有効性を争いながらも、Palworldの継続的開発を守るため変更を実施しました...プレイヤーの皆様の失望は理解していますが、コア体験は守られたと確信しています」
開発者インサイト
GDC2024でPocketpairのジョン・バックレー氏は次の事実を明らかにしました:
- AI生成アセットに関する当初の主張は根拠なしと判明
- ポケモンモデル盗用の主張は発言者が撤回
- 特許訴訟は開発チームを完全に不意打ちした
これらの困難にも関わらず、Pocketpairは今後もPalworldのコンテンツ拡張と熱心なプレイヤー基盤のサポートに注力していくと表明しています。